殺人狂時代
(さつじんきょうじだい Monsieur Verdoux)
1947年に発表されたアメリカ映画。
監督はチャールズ・チャップリンであり、脚本・主演も自身が担当している。しかし原案としてオーソン・ウェルズがクレジットされている。金目当ての殺人鬼が、捕まって死刑台に送られるまでを描く。チャップリンの作品としては珍しく、コメディ色が少ない、社会派の作品である。だが、チャップリン自身は本作を最高傑作だと評価している。だが、その内容は共産思想的であり、当時のアメリカ国内事情ではバッシングを受けるものであった。そのため、本作はチャップリン作品で唯一純損失が出た映画である。彼のアメリカ追放の決定打となった作品として知られているが、1970年代にベトナム戦争の反戦運動が高まると共に本作の評価は上がり、いまでは正当な評価を得ている。
※ボーダーレスに所属するクリエイターの作品ではありません
あらすじ
主人公は殺人鬼であるアンリ・ヴェルドゥ。彼は元銀行員であり、「銀行の取り付け騒ぎが近いうちに起こるぞ」などと言葉巧みに裕福な女性から貯金を解約させ殺害。貯金を奪って生活していた。アンリの犯罪によって行方不明になる女性が多発し、警察は事態を重く見て調査を開始する。そんなある日、アンリは刑務所から出たばかりの少女に会う。当初は新薬の実験に使おうとするが、彼女の話を聞いている内に殺人を思いとどまる。この時からアンリの生活に少しづつ変化が訪れはじめるのだった...
エピソード
製作にあたり、1920年代のフランスに実在したアンリ・デジレ・ランドリューをもとにオーソン・ウェルズが映画主演の話をチャップリンに持ち込む。その時は脚本も完成していなかったので断るが、後にアイデアを思いつきオーソンから原作を買い上げる。そのために、原案アイデアはオーソンだが本作の脚本は自分だとチャップリンは主張している。
本作のテーマともいえる、死刑台に向かう時に発せられた名台詞"One murder makes a villain; millions a hero. Numbers sanctify"「一人の殺人は犯罪者を生み、戦争での百万の殺人は英雄を生む。数が殺人を神聖化するのだ。」は、戦争に反対し、常に平和を望むチャップリンの主張であるが、軍事大国アメリカに向けられたものと取られてしまい、1952年のチャップリン追放へとつながっていく。この言葉は元々、イギリス牧師で奴隷廃止論者のベイルビー・ポーテューズの言葉である。
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