アポロンの地獄
(あぽろんのじごく Edipo Re)
1967年9月3日に公開されたイタリア映画である。
監督はピエル・パオロ・パゾリーニであり、原作は古代ギリシア三大悲劇詩人のひとりに数えられるソポクレスの「エディプス王」である。ピエル・パオロ・パゾリーニが脚本化したのだが、原作の「エディプス王」が証言や告白によって構成されている(現代を舞台に、過去が語られることで構成される)のに対して、本作では時間軸に沿った物語として進行していく。人間同士の複雑な関係を、60年代に撮られたとは思えない美しさで映像化している。ヴェネツィア国際映画祭で映画による芸術・文学・科学の普及国際委員会賞を受賞。1970年に『キネマ旬報』ベストテンの第1位に選ばれるなど、日本でも人気・評価の高い作品であり、中期パゾリーニを語る上で欠かせない作品である。
※ボーダーレスに所属するクリエイターの作品ではありません
あらすじ
生まれたばかりの赤ん坊、妻、そして男。幸せの絶頂の中、男は「この子は、私の愛する女の愛を奪うだろう。そして、私を殺し、私の持てるすべてを奪うであろう」そんな暗い予感を感じていた。やがて男は子どもを捨てる。泣き叫ぶ子どもを見て、ついに殺すことまではできなかったのだ。子どもはコリントスの王ポリュボスに拾われ、王妃メローペ(アリダ・ヴァリ)の手で育てられ、やがてたくましい若者エディポ(フランコ・チッティ)へと育つ。だが、とあることから自身の出生を疑った彼は、神託を聞くために旅にでる。青年に与えられた神託は「お前は父を殺すだろう。そして母と情を通じるであろう。お前の運勢は呪われている」という残酷なものだった。」ポリュボスとメローペを本当の両親と考えていたエディポは、コリントスには再び帰らぬ決心をし、絶望の旅を続けたのだった。テーベの近くまできたとき、エディポは兵士たちと、テーベの王ライオスの一行とすれ違う。そのとき、ライオス王はエディポを乞食呼ばわりにする。プライドを傷つけられたエディポは剣を抜いて兵士たちをつぎつぎ倒し、ライオス王に迫る...
エピソード
パゾリーニは自身がエディプス・コンプレックスであったことを告白している。そういった意味で本作はパゾリーニの内面を非常に強く描いた作品であり、彼を語る上で外せない作品となっている。
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