著名な映画作品一覧海外映画作品　フルメタル・ジャケット

フルメタル・ジャケット
（ふるめたる・じゃけっと　Full Metal Jacket）

1987年6月26日に公開されたアメリカ映画。
監督はスタンリー・キューブリックであり、原作はグスタフ・ハスフォードの小説「ショート・タイマーズ」（邦訳・被覆鋼弾）であるが、ストーリーの前半を訓練キャンプに、後半をベトナムでの作戦行動と二部構成にするなど、原作からの大胆な変更が行われている。本作はベトナム戦争をテーマにした戦争映画であるが、戦争の悲惨さではなく軍隊の非人間性を言葉によって表現している。「突撃」と並び反戦映画として評価をされているが、キューブリックにその意思はなく、「戦争そのものを映画にしたい」という企画意図があったとしている。

※ボーダーレスに所属するクリエイターの作品ではありません

あらすじ

ベトナム戦争最中、アメリカ海兵隊に志願した若者たちは、サウスカロライナ州のパリス・アイランド海兵隊訓練キャンプで8週間にも渡る厳しい訓練を受ける。ここではハートマン軍曹（Ｒ・リー・アーメイ）の指導のもと、身体共に徹底的にしごきを受ける。しかも連帯責任などから生じるいじめは訓練生たちの心をすり減らしていった。やがて落ちこぼれだった訓練生"ほほえみデブ"ことレナード・ローレンス（ヴィンセント・ドノフリオ）は、厳しいシゴキに加え、連帯責任の元、仲間たちからの激しいリンチにも合い、精神を病みハートマン軍曹を射殺し自らの命も絶ってしまう・・・厳しい訓練を受け、一人前と判断された兵士はベトナムに送られる。最前線の取材を行う報道部員の"ジョーカー"ことジェイムズ・Ｔ・デイヴィス（マシュー・モディーン）は、同期の"カウボーイ"ことエヴァンス（アーリス・ハワード）と再会し、彼と同行することになる。しかしカウボーイたちの部隊は敵の撤退調査中に激しい攻撃に遭遇する...

エピソード

前半部で鬼教官ハートマンを演じたＲ・リー・アーメイは、当初役者としてではなく演技指導として本作に参加した。実際に海兵隊の訓練教官をしていた経験を買われてのことだったのだが、その軍隊仕込みのすさまじい迫力とリアリティあふれる発言や行動で、急遽配役が決定した。

銃が使われるシーンで、実際に発砲するとき以外の場面では、日本のモデルガンメーカーであるＭＧＣ社のものが使用されている。