仁義なき戦い
(じんぎなきたたかい)
1973年(昭和48年)1月13日に公開された日本映画。監督は深作欣二。
原作は飯干晃一で、美能組初代組長の美能幸三が獄中で書いた手記を小説化したもの。
それまでの「義理人情に厚い」「男の美学のために命を張る」といった、時代劇的な、いわゆる『任侠映画』ではなく、利権争いや組内部での派閥争いなど、現代ヤクザの持つ真実を、暴力の中に哀しみを湛えつつ描いている。
監督の深作欣二、主演の菅原文太にとっては代表作といえ、仁侠映画やアクション映画といった枠を超えて、日本映画そのものに多大な影響を与えている作品である。また、強烈なファンファーレから始まるテーマ曲も、いまだにバラエティー番組などで頻繁に使用されている。
本編と合わせて『広島死闘編』『代理戦争』『頂上作戦』『完結編』の全5部作であり、1975年からは深作&菅原のコンビで『新仁義なき戦い』シリーズ全3部作、1979年には工藤栄一監督『その後の仁義なき戦い』、2000年には阪本順司が監督し、布袋寅泰の出演・音楽担当でも話題となったリメイク版『新・仁義なき戦い』、2003年には橋本一監督・高橋克典主演で『新・仁義なき戦い/謀殺』が公開された。
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あらすじ
舞台は終戦後間もない広島県呉市。暴力団・山守組の加勢で刑務所に入った広能昌三(菅原文太)は、そこで土居組若衆頭の若杉寛(梅宮辰夫)と知り合い、義兄弟の契りを結ぶ。出所後、組長の山守義雄(金子信雄)の目にとまり、山守組の身内となった広能だが、議員選挙の利権に絡み、山守組と土居組は対立関係になっていく。広能は土居組組長を射殺するも逮捕され再び刑務所に。刑期を終えてシャバに出た広能が見たのは、壊滅した土居組の利権を奪い大組織となった山守組と、その内部で起こりつつある身内同士の不和であった。組長の山守は広能を甘い言葉で誘い、反乱分子の坂井鉄也(松形弘樹)を殺すように命じる。だが、仲間の殺し合いを避けたい広能は、坂井を山守と和解するように説得にかかる。だが、それによって自分の身に危険が迫っていることを悟った坂井は、山守の自宅に乗り込み引退を迫り、他の幹部を射殺する。裏切られた思いの広能と、再び助けを求める山守... 陰謀と殺戮が交差する、醜い争いが始まるのだった。
エピソード
「仁義なき戦い」シリーズに大きな影響を受けた映画監督は多く、もっとも影響を受けた映画に同作品を挙げる人物は多い。日本国内のみならず、国外でもクエンティン・タランティーノやジョン・ウーなどが影響を受けたことを語っている。
また、脚本家の笠原和夫の功績も大きい。笠原は当時の抗争の徹底的な再調査や資料の洗い直し、広島弁や当地のヤクザ言葉も織り込んで、小説を脚本化した。
広能昌三を中心とした仁義なきシリーズだが、当初は松形弘樹が演じた"坂井鉄也"が主人公となるプランもあった。
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