深作 欣二
(ふかさく きんじ 1930年7月3日~2003年1月12日)
日本の戦後を「暴力描写」によって描いてきた骨太の映画監督。アクション映画の巨匠というイメージが強いが、作品はSFや文芸作品まで幅広い。茨城県水戸市出身。妻は女優の中原早苗、長男は映画監督・脚本家の深作健太。
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映像作品に対するこだわり
アクションシーンの撮影には特に力を入れており殺陣師・擬斗師がいるにも関わらず、自ら殺陣や擬斗を細かく指示した。これはメインの俳優だけではなく、いわゆる大部屋俳優(端役などをするあまり売れていない俳優を指す)に対しても指導は徹底していた。「5万回切られた男」として有名な俳優、福本清三は深作に「なぜ大部屋俳優にそこまで指示をするのか?」と質問をした際に、深作は「台本が渡されない大部屋俳優になぜ殺されるのか、殺された後に組がどうなるのかなどを説明している」と説明。さらに「映画はスターだけじゃなく、映っているみんなが主役なんだ。スターさんがどんなに一生懸命でも、スクリーンの片隅にいる奴が遊んでいたら、その絵は死んでしまう。だから同じ子分でも、それぞれが個性を出して殺されてほしいから、うるさいだろうけど、細かく指示を出すんだよ」と話し、それから福本はどんな役でも一生懸命やるという転機になったとしている。こうした姿勢が、自身の代表作のひとつである「仁義なき戦い」や、遺作にもなった「バトル・ロワイアル」などでの、多くの登場人物が複雑にストーリーを構成する、いわゆる『群像劇』の演出にも長けた、深作監督の持ち味のひとつにつながっていると言える。また深作作品といえば暴力表現が有名であるが、戦争体験などから暴力を嫌っており、暴力を描くことによって暴力を否定するというスタンスで監督を行なっていた。この姿勢は現在、北野武が受け継いでいる。
エピソード
映画監督であるクエンティン・タランティーノやジョン・ウーらは、深作を崇拝していることを明言している。タランティーノは「キル・ビル Vol.1」を深作に捧げている。
THE BLUE HEARTSのファンであり、彼らの曲と自作に共通するものがあると語っている。彼らの曲「1001のバイオリン」が深作の葬送曲にもなった。
遺作は「バトル・ロワイアルⅡ」だと一般的にはいわれることが多いが、完成まで立ち会ったという真の意味での遺作はプレイステーション2用のゲーム「クロックタワー3」のCGムービーである。
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