裸の島
(はだかのしま)
1960年(昭和35年)11月23日に公開された日本映画。
監督は新藤兼人であり、脚本も自らが担当している。全編がセリフ無しで作られているのが特徴で、わずか11人のスタッフ・4人の出演者・予算は500万円・撮影期間は1ヶ月という、ごくごく小規模での映画製作であった。映画製作の会社"近代映画協会"の解散記念作品として制作された本編だったが、モスクワ国際映画祭でグランプリを獲り、その作品性が認められ最終的に世界62ヶ国に作品の上映権を売ることで近代映画協会の借金を返済し、会社はその後も存続することになった。また、本作は新藤の名前を世界に知らしめる作品となったことと同時に、日本映画会に「自主制作映画」という新しい可能性を見出させることに成功した作品でもある。
※ボーダーレスに所属するクリエイターの作品ではありません
あらすじ
瀬戸内海にある電気・ガス・水道がない周囲約500メートルの小島が作品舞台。その島にはほとんど平地もなく、わずかに平らになっている場所に掘っ立て小屋を建て、そこにアヒルなどと共に住んでいる夫婦と男の子2人の、4人家族の姿を淡々と描いた作品である。基本的に農作業には向かないその島なのだが、山の斜面の一部を利用して麦やサツマイモを植え、夫婦は隣の島まで船を漕いで水を貰いに行く。そこに住む夫婦と子供たちの生活を淡々と描くのみの作品であり、孤島での自然との戦いが中心になっている。また、その土地も借りている土地であり、家族は定期的に農作物を納めなければならないのだった。そんなある日、子どもたちが島で大きな鯛を釣り上げた。家族に少しだけ幸せな時間が訪れる。鯛を売ったお金で街に出掛け、ほんのちょっぴり幸せ気分を味わう4人なのだった... だがしかし、その後、この家族を突然の悲劇が襲う。ある日、長男は突然に高熱に襲われるのだった。もちろんのこと、島に医者はいない。父は八方手を尽くして医者を探し回る・・
エピソード
妻役の乙羽信子は宝塚出身(NHK連続テレビ小説「おしん」で晩年のおしんを演じたことでも有名)で、どちらかといえばお嬢様として育った女優であるが、この映画の撮影が終わる頃には農夫と見間違えられるほど、農作業をしている姿が板についたといわれている。また、亡くなった後に、遺骨の半分を本作が撮影されたロケ地・宿祢島に散骨した。
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