著名な映画監督一覧日本人映画監督 周防 正行

周防 正行
(すお まさゆき 1956年10月29日~)

日本の映画監督であり、脚本家。社会の中の小市民を描くことに非常に長けた映画監督である。興味のあることのみをテーマとする、脚本化するにあたっての取材・調査に妥協を許さない監督としても有名である。東京都出身。血液型A型。妻は女優の草刈民代。

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映像作品に対するこだわり

修行僧達の日常と青春を描いた「ファンシイダンス」(1989年)、大学の弱小相撲部を舞台にした「シコふんじゃった。」(1991年)など、ほんの少し特殊な状況にある小市民を、エンタテインメント性豊かに描いた作品が多い。テーマとなっている分野の実情を紹介しながら、そこに登場人物たちのドラマを描いている。"1年に100本の映画を観る人にも、1本しか観ない人にも満足してもらえる映画を作る"という姿勢を貫き、本当の意味での娯楽作品を目指している監督である。作品の取材に対しては非常に綿密に行うことでも有名。特に痴漢冤罪を描いた「それでもボクはやってない」(2007年)では時間をかけた地道な調査を徹底的に行い、実際の痴漢冤罪被害者や家族などにインタビューをし、シナリオだけで3年もかけて11回の書き直しの上で製作を行なっている。「シコふんじゃった。」「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」と、監督作品が3本連続でキネマ旬報ベスト・テン1位というのは前例がなく非常に評価が高い。また日本国内だけではなく、周防作品は海外での評価も高いことでも有名。特に「Shall we ダンス?」(1996年)は2004年にリチャード・ギア主演でアメリカでリメイクされている。尊敬する映画関係者として、映画評論家の蓮實重彦(黒沢清や青山真治の先生でもある)と、小津安二郎を挙げている。

エピソード

姓の呼び方は「すお」であったが、「すおう」と呼ばれる為に公式にも周防は「すおう」としていた。しかし近年では公式でも「すお」としている。大の野球ファンであり、趣味で草野球をしている。守備は投手。プロ野球では東京ヤクルトスワローズの熱烈なファンであることを公言している。もともと野球少年であり、名門の野球部でのプレーを望んで、中学時代は武蔵工業大学付属中学校(現在の東京都市大学付属中学校)に越境入学するも、肘を壊し甲子園への道を断念する。

音楽家の周防義和は従兄である。周防正行監督の諸作品はもちろんのこと、「釣りバカ日誌イレブン」や「恋と花火と観覧車」など、多くの映画音楽を手がけている。

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