ニコラス・レイ
(Nicholas Ray 1911年8月7日~1979年6月16日)
ヌーヴェルヴァーグの作家たちから尊敬を受けた、フィルム・ノワールの巨匠。1950年代を代表するアメリカの映画監督のひとり。
映像作品に対するこだわり
数多くの映画監督に影響を与え、レイの作り出した作品は世界中の若者達を熱狂させた。1950年代、冷戦期の隠れた巨匠であり、その影響は計り知れない。ジェームズ・ディーンの名を世界に知らしめた名作「理由なき反抗」が代表作のひとつであるが、ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォートら"ヌーヴェルヴァーグ"の作家たちからも尊敬を集め、彼らから「レイこそが新しい映画を作る人である」とまで言われている。アルコール依存症からくる奇行でアメリカ映画界を追放になってしまうような破天荒な作品や私生活からは想像できないが、晩年はニューヨーク大学、ニューヨーク州立大学ビンガムトンなどで後進の育成にあたるなど精力的に活動を行った。特にビンガムトンの学生たちをキャストやスタッフとして起用し共同制作した映画「ウィ・キャント・ゴー・ホーム・アゲイン」は、1973年の時点でひとまずの完成を見て、カンヌ国際映画祭で上映されたのだが、そのあともレイが生きている間は追加撮影や再編集を繰り返され、結局彼が生きている間は完成せず、未完成のままである。フィクションであり、またドキュメンタリーでもある実験的アート映画で、これは晩年にさしかかっても新しい作品に取り組むというレイの作家性と、学生たちへのメッセージであると思われる。自分の持っているテクニックや方法論を伝えること惜しまなかったレイは、著書の中で「映画は生き方」だと語っている。
エピソード
私生活では女優のグロリア・グレアムなど、生涯に4回結婚と離婚を繰り返すなどその行動が注目された。体調不良から1950年代後半からはなかなか思うように撮影ができなかった。また、ジェームズ・ディーンに才能を見出すなど「アメリカ映画全体」に対して大きな功績を残している。
遺作とも言うべき作品、ヴィム・ベンダース監督と共同製作した「ニックス・ムーヴィー 水上の稲妻」では、作品中で自身が肺癌でもがき苦しむ姿が写されている。
代表作品
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