ミロス・フォアマン
(Miloš Forman 1932年2月18日~)
チェコスロバキア出身の映画監督。彼の創りあげる作品は実にアメリカ的であり、東から来たアメリカの監督として愛されている。
映像作品に対するこだわり
ナチスドイツから逃れるために、ソ連から逃れるために、表現の自由を求めてアメリカに渡った映画監督は多い。フォアマンもまたそのひとりであり、彼の場合はチェコスロバキアからの亡命監督のひとりである。ユダヤ人として生まれ、両親はナチスドイツの強制収容所で亡くなった。彼の作品には、抑圧された思いと、そこから自由になりたい人の戦いの姿が描かれている。「カッコーの巣の上で」では、精神病院からの脱走を、「ラリー・フリント」では表現の自由を勝ち取るための戦いを、「アマデウス」では、天才モーツァルトへの嫉妬から抜けられないサリエリを描いている。危険を冒して亡命してきた自分の現状、そして選択の余地さえなく政治的な動きに飲み込まれてしまった両親とかつての仲間たち。フォアマンを語る際には彼の祖国で起きた「プラハの春」も共に語られることが多い。当時、世界を席巻した若者たちが自由を求める動きと、それに対する「自由はとても素晴らしいことなんだ」そして「自由を勝ち取るのは、そんなに生易しいものではない」というメッセージこそが、彼の作品の中の大きなテーマのひとつであるといえる。
エピソード
「アマデウス」で故郷のチェコスロバキアでロケを行なっている。その際に、「またチェコで映画を撮りたいか?」という質問に対して、「また撮りたい。でもそれは招かれるかたちじゃないとね。何故なら今の私はアメリカの映画監督だから」と答えている。68年に起こったチェコスロバキアへのソ連の軍事介入に対して強い怒りを持っている。また「いつかこの出来事を映画にしたい」と決意を語るが、それは未だに実現はしていない。
2012年には、これまで数々の秀作を手がけ、ハリウッドだけでなく海外でも評価され、二度のアカデミー監督賞受賞、ベルリン国際映画祭では金熊賞と銀熊賞を受賞した功績を称え、全米監督協会賞の生涯功労賞を受賞している。
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