YouTubeでセミナー動画を最大限活用
セミナー動画の活用事例で多いのが、自社のYouTubeチャンネルで公開するというものです。
YouTubeは日本国内だけでも月間7000万人ほどのアクティブユーザーが存在するといわれる特大規模の動画共有メディアです。YouTubeチャンネルでセミナー動画を公開し、再生回数やチャンネル登録者数を伸ばすことができれば、プロモーションやブランディングにつなげることもできるでしょう。
忘れてはいけないのが、YouTubeは視聴ユーザーが多いだけでなく、公開されているセミナー動画の数も膨大だということです。YouTubeチャンネルでしっかりと成果をあげるためには、競合チャンネル動画の視聴時に関連動画として上がることも考え、競合調査をしながら戦略的な運用をする必要があります。
セミナー動画の内容はもちろんですが、キーワードを意識したタイトル、目を引くサムネイル、見やすい再生リストなど、「見たい」と思わせる工夫が大切です。
また、YouTubeのライブ配信機能を活用すれば、ウェビナーとしてリアルタイムで動画配信することも可能です。
ウェビナーは専門のプラットフォームサービスなども存在するので、開催を検討されている場合はYouTubeチャンネルと併せて比較してみるのがおすすめです。
セミナー動画をDVDで活用しオフラインでの学びを広げる
セミナー動画をDVDへ記録し、活用している事例もあります。
DVDは、プレーヤーさえあればオフラインでも視聴できるため、インターネット環境がない場所でもセミナーを受講できるというメリットがあります。プロジェクターを用意すれば教室や会議室のスクリーンに流すこともできるので、社内研修や講義などのシーンで使われることも多いです。
また、DVDはコピーして大量生産することができるのも特徴です。そのため、セミナーDVDを商品として販売したり、セミナー参加者に特典としてDVDをプレゼントするといったことも可能になります。
Webサイト掲載で理解度アップと集客効果を狙う
セミナー終了後、自社のWebサイトへ動画を掲載する活用法もあります。
改めて動画で内容を振り返ることができるので、セミナー参加者にとっては理解度や満足度アップにつながります。また、事情があって参加したくてもできなかった人や、検討しながらも決定打がなくて参加に至らなかった人などへのアピールにも有効です。
繰り返し行っているセミナーなどは、一部分だけ切り取ったダイジェスト版を制作・掲載することで、セミナー自体の宣伝や集客効果をはかることもできます。
聞き取りやすい音声にこだわる
セミナー動画制作において重要なのが、聞き取りやすい音声です。
一般的に動画制作というと映像の方に注力されがちですが、セミナー動画の場合は登壇者の「音声」がメインコンテンツになります。
ノイズが多い、周囲の音がうるさい、声が小さいなど、聞き取りにくい音声のセミナー動画では視聴者が集中できず、内容も理解できないまま離脱してしまう可能性があります。
セミナーの撮影には、状況に応じたマイクを用意し、クリアな音声を収録することが大切です。
参加者がいるセミナーであれば、ハンドマイク(ダイナミックマイク)などを使ってPA機器(アンプなどの音響機器)で会場全体に聞こえるように拡声する方法が一般的です。その場合、PA機器からケーブルを通してもらった音声をカメラに収録する形になります。
参加者なしでセミナー風の動画を撮影するのであれば、ピンマイク(コンデンサーマイク)をつけてクリアな音声を収録する方法が一般的です。
セミナー動画は特に移動中や作業中など「ながら」で視聴されることも多いため、音声の聞き取りやすさは大きなポイントになります。音質がそのまま動画自体の評価につながる可能性もあるので、撮影・編集の際には音声にもしっかりこだわりましょう。
伝わりやすい編集・演出を工夫する
満足度の高いセミナー動画を制作するためには、伝わりやすい編集や演出もポイントです。
テーマごとにコンテンツを区切る、余白や繰り返し部分はカットするなど、テンポ良く見られるような編集を行うことが大切です。視聴者にわかりやすい内容にするためには、グラフィックやSE(効果音)など、動画ならではの効果や演出も積極的に取り入れましょう。
視聴者の手元に資料を用意し、ワーク形式のセミナー動画にするなども有効な手法です。参加型にすることで飽きずに視聴でき、理解度のアップにもつなげられるでしょう。
字幕やグラフィックを組み合わせる
セミナーで話している内容に対して、グラフィックを使って補足ができるのは動画ならではのメリットです。
聞き取りやすい音声に加え、字幕をつけることで話の内容が頭に入りやすくなるでしょう。重要な言葉を目立つテロップで協調したり、文字で補足説明を加えることも可能です。
文字以外にも、グラフや図、インフォグラフィックなどを取り入れることで、口頭だけでは伝わりにくい内容をわかりやすく伝えることができるようになります。
モーション(動き)やSEを組み合わせ、大事なポイントを強調することができるような演出も効果的です。
動画のはじめに結論を伝える、短尺な動画も好まれる
人気の高いセミナー動画のなかには、はじめに結論を述べて、後から解説をしていく構成で制作しているものがあります。
この手法は、動画の冒頭に一番重要な結論を伝えることで興味を引き、説明を聞くために最後まで視聴させるといった効果があります。視聴者としても端的に理解できるため動画への満足度が高くなります。
また、はじめに結論を伝える構成の場合、短い尺の動画が多いのも特徴です。近頃はスキマ時間に動画を視聴する人が増え、短尺な動画が好まれる傾向になっています。
例として、eラーニングの短時間版である「マイクロラーニング」がありますが、こちらは5分程度の短い時間で端的に学習できると人気のコンテンツです。
ただし、セミナー動画の場合は一般的に「面白ければ長くても見る」ともいわれるため、長尺になってしまう場合は最後まで視聴者の興味を引くことができるかどうかがカギとなるでしょう。
マイクロラーニング動画について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。